初めて、自作PCを作られようとしてる方向けの記事で詳しくは書いていなかったので、個別の記事としてHDD・SSD選定の記事を書きたいと思います。
目次
概要
記憶装置には、この2つがあります。
- HDD(ハードディスクドライブ)
- SSD(ソリッドステートドライブ)
大容量だけど、発熱・消費電力・サイズが大きいHDD
発熱・消費電力・サイズは小さいけど、容量は大きくならないSSD
といったイメージで良いのかなと思います。
あと、転送速度がSSDの方がかなり速いです。
ゆくゆくはHDDからSSDに置き換わっていくんだろうと予想されるけど、
SSDはまだまだ値段も高いので、
OS起動用に速度の速いSSD、データの記憶用に大容量のHDDという運用がおススメです。
RAID
普通に自作するだけならあまり気にしなくても良いのですが、HDDが故障すると大切なデータが消滅してしましますので、その為の保険にRAIDというものがあります。
同一のHDDを2台以上用いて、1台のHDDが故障してもデータを取り出すことを可能とする技術です。
自作PCではRAIDで組んでも、このどちらかぐらいしか選ばないと思います。
- 読み込み速度が速いが故障率が上がるRAID0
- 2台のHDDが同時に故障しない限りデータが取り出せるRAID1
RAID0
ストライピングとも呼びます。
RAID0は読み書きの速度が上がりますが、データの保全性は下がります。
HDD2台を1台のHDDとして認識します。
データを記録するのに2ヶ所に別々に書き込むので、理論的には2倍の速度になります。
2台のHDDの内どちらかが故障すると、データが取り出せない為リスクが大きくなります。
RAID1
ミラーリングとも呼びます。
2台のHDDに同時に同じデータを書き込みます。
同時に2台のHDDが故障しなければ、データが取り出せなくない状況になりません。
HDD2台が同時に故障しない限り、データは安全になります。
その他のRAID
2台,3台・・・と複数台のHDDを用いて冗長性を持たせる事ができます。
パリティを持たせて、データの整合性を保証します。
RAID0も含めて冗長性を持たせつつ高速にする事もできますが、HDDが大量に必要になります。
HDD
ハードディスクドライブは、記憶装置大容量になります。
- 3.5インチ
- 2.5インチ
がありますが、2.5インチHDDは小型なのでノートPCに使われていましたが、今はSDDが優秀になってきたので、選択肢に入れなくて大丈夫です。
HDDはシーク(円盤のデータのあるところを物理的に探しに行く)しててデータにアクセスする関係上、時間が掛かるし発熱が大きくなります。
規格
現在なら、SATA3.0の規格になると思います。
SATA2.0でも互換性はありますが。
SATA2.0の転送理論値が3Gb/sで、SATA3.0の転送理論値が6Gb/sなので倍ほど高速です。
SATA3.0が高速ですので、ケーブルもSATA3.0の物にしたいと思います。
SATA6Gと記述しているものあったりするのですが、SATA3.0の転送速度が6Gb/sだからみたいです。
SATA3.0でもSTAT6Gでもどちらを購入しても大丈夫です。
IDEやらSCSIはもう言葉を聞く事もなくなりました。
SSD
- 2.5インチ
- M.2
HDDと異なる点は、シークはないという事です。
ソリッドステートという事で物理的な接触がありません。
読み込み速度が早いですし発熱もほとんどありません。
そして、音も出ません。
HDDって落とすとすぐに壊れるんですけど、SSDは落としてもそうそう故障しません。
落としちゃダメですけど。
問題はプチフリというものがあり、HDDより寿命が短いと言われる点があります。
一定回数の書き込みを行うとSSDの性能の低下が起きるという言われています。
ですのでSSDは書き込みは極力行わずに、高速の読み込みに利用するといった事を考える必要があります。
規格
2.5インチのものはHDDと同じですので、SATA3.0になると思います。
SSDにはM.2という規格があります。
マザーボードに直接挿すので、マザーボードの選定の際にM.2対応か確認を行いましょう。
HDDとSSDの違い
簡単に良し悪しを比較すると、こんな感じになります。
HDD | SSD | |
---|---|---|
容量 | ○ | × |
サイズ | × | ○ |
発熱 | × | ○ |
値段 | ○ | × |
速度 | × | ○ |
静音性 | × | ○ |
一長一短で、こっちにすれば良いと言いにくいです。
大容量SSDが安価で開発されればHDDは廃れると思いますが、まだまだ入替わらないと思います。
デスクトップであれば、必要に合わせて両方で運用するのがおススメです。
オススメの構成
記憶装置 | 容量 | |
---|---|---|
OS用 | SSD | 128GB以上 |
データ保存用 | HDD | 必要な容量 |
OS用の記憶装置は、Windows自体のファイル・Program Filesといったファイルのみを格納します。
このデータだけで64GB近くになりますので、128GB以上は必要になります。
これによりOSの起動・シャットダウンといった箇所でSSDの高速の恩恵を受けます。
写真・音楽・動画・ドキュメントといったファイルは、大容量記憶装置のHDDに保存します。
選定方法
HDD
規格は、SATA3.0になるかと思います。
- 容量
- 回転数(静音性・発熱量)
一番気にしたいのが容量です。
必要な容量を見積もりましょう。
回転数は早ければ早いほどデータの読み込みが早くなります。
ただ、物理的にシークしているので回転が速くなると音が大きくなりますし発熱も大きくなります。
性能か静音性のどちらを選択するかになります。
SSD
- OS用
- データ保存用
で、HDD・SSDを分けるのであればSSDは128GBの容量で十分です。
速度を求めるのであれば、同一のSSD2台を用意してRAID0で組むと早くなります。
おススメのメーカー
HDD
- WESTERN DIGITAL
- SEAGATE
がおススメのメーカーになります。
どちらもアメリアの企業になります。
WESTERN DIGITALは、1990年代からHDD事業に専念。
SEAGATEは、1980年からHDDを専門的に展開。
という事で歴史があり信頼できるメーカーだと考えています。
僕は、昔から国内のメーカーさんにお金を使ってあげたいと思っていたので、HGST(旧名:日立グローバルストレージテクノロジーズさん)のHDDを購入していたのですが、WESTERN DIGITALに身売りしてしまったので、上の2社からしか購入しない様になりました。
SSD
SSDはHDDほど歴史もないので、どのメーカーが良いかわかっていないところはあるのですが、
- crucial
- SANDISK
あたりが有名だと思います。
どちらもアメリアの企業になります。
crucialは、半導体メーカーとして有名なMicron Technologyの子会社です。
SANDISKは、フラッシュメモリー事業で長年有名な企業です。
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