フリーランスは国民年金は支払うべきか?

いらすとや_年金手帳 フリーランス

フリーランス(個人事業主)になると年金の支払いが給料天引きでなくなりますので、国民年金を支払わないという事が可能になります。

支払うべきかを書いてみたいと思います。

前提として、僕は国民年金は良い制度だと思っていますので2年前納で納めています。


保険料と受給料について

令和2年度の保険料は、月16,540円になります。

20歳から60歳の40年間年金を満額支払っていた場合、令和2年の受給額が月65,141円になります。
令和2年4月分からの年金額等について
ただ、現在この額であって自分が受給する時にこの額が保証されないという事はあります。

金額の保証ができませんが、この保険料・受給料が維持されると仮定して計算してみます。

保険料
16,540円 × 40年 × 12ヶ月 = 7,939,200円
計算して驚きました。国民年金て800万円支払うんですね。

これをペイするには、どのくらいの期間が掛かるか計算します。
7,939,200円 ÷ 65,141円 ÷ 12ヶ月 = 約10.2年

10.2年以上の受給で保険料がペイできます。
以降はプラスになります。

65歳から受給するので75歳受給で支払った保険料分が受給できて、75歳以上の長生きをすればプラスになる制度になります。


メリット

  • 社会保険料控除になる
  • iDeCoで積立てる事ができる
  • 受給期間の定めがない
  • 障害年金・遺族年金・死亡一時金

社会保険料控除になる

全額、社会保険料控除になります。

民間の年金保険を掛けるなら、国民年金に支払う方が良いのではないでしょうか?

iDeCoで積立てる事ができる

非課税で運用できて全額小規模企業共済金控除にできますので、iDeCoは国民年金よりおススメです。

国民年金の保険料を支払っていないとiDeCoの拠出ができませんので、メリットというかiDeCoの為に国民年金の保険料を支払います。

iDeCoについては記事を書いたので、こちらを見てもらえばと思います。

受給期間の定めがない

これが民間の年金保険との大きな違いになります。

民間の年金保険だと10年間支給とかだけど、国民年金であれば亡くなるまで受給できます。

10.2年受給したらプラスになると書いたのですが、長生きしても受給し続けられるという事は大きいと思います。

障害年金・遺族年金・死亡一時金

障害年金

遺族年金

死亡一時金

障害年金・遺族年金・死亡一時金という制度があります。


デメリット

  • 制度の改悪

制度の改悪

国民年金の制度が崩壊する事はないと考えていますが、制度が改悪される事は往々にしてあると思います。
今まで改悪されてきていますので、良くなる事はないと思います。

現在は良い制度であっても、自分が年金を受給する時に制度の改悪がないという保証がないという事が大きなデメリットになります。

  • 保険料の値上がり
  • 受給年齢の引き上げ
  • 受給料の値下げ

保険料の値上がり

国民年金の保険料は段々と値上がりしています。

国民年金保険料の変遷

証拠をと思って調べたんですけど、日本年金機構のページに変遷が載ってて、ここまで値上がりしているのかと驚きました。

物価上昇が大きいとは思いますが、支える若者が減っているのでどこまで保険料は上がっていくのだろうか?と思います。

受給年齢の引き上げ

制度発足時は55歳から受給できた制度ですが、現在では通常65歳からの受給になります。

自分がもらう立場になった時には、もっと受給年齢が引上げられているかもしれません。

受給料の値下げ

2000年頃までは受給料は年々増えていました。

2000年を過ぎ、受給料は年々減っています。

物価上昇はしているのに、受給料が下がるのは困ります。


保険料の収納を業者に委託している

保険料の収納は民間業者に委託する事になりました。

僕は、保険料を支払っているので詳しくは知りませんが、あまり良い噂は聞きません。

あくまで噂で聞いた話を羅列するのですが、

  • 国家権力を傘に取立てる
  • 個人事業主から会社員になったら、会社に取立てに来た

等の噂があります。


民間事業者へ私の個人情報を提供することに同意していませんが。

日本年金機構のページにあるのですが保険料を支払っていない人の情報は、個人情報の提供ではないとの事です。


僕の考え

フリーランスになる方だと、老後の資金なんて他人に任せず自分で用意すると思われる方も多いんじゃないかなと思います。
ただ、老後の資金を用意していなければ働き続けなければいけません。

フリーランスには厚生年金がありません。会社員より老後の資金について真剣に考える必要があります。
(厚生年金は標準報酬月額の18%を保険料として支払うので良い制度ではないと思っていますが、受給額としては多くなります。)

国民年金は満額保険料を支払っていても、月6万円程度しか受給できません。
この金額で生活する事は不可能だと思います。メリットは終身という事ですが老後の資金のごく一部として活用する程度に考えています。

iDeCoは個人事業主の為の年金制度だと思いますので、国民年金を支払ってiDeCoで老後の資金を確保したいと思います。
小規模企業共済も良いと思います。

国民年金のみで老後の資金を確保する事は不可能です。
足りない分をどうやって確保するかを考える必要があります。
僕としては、税制面での優遇のあるiDeCoが良いと思いますので国民年金に加入して、老後の資金の一部として確保したいと考えています。


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